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★薬の飲ませ方
★こどもの体温
★熱さましの使い方
★解熱剤あれこれ
★病気のときのお風呂
★自宅での尿のとりかた
★点鼻液の噴霧法
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★点鼻液の噴霧法
乳児
水ぐすりはそのまま,粉ぐすりは少量の湯ざましで,だんご状にして上あごにこすりつけ,その後,水,湯ざまし,ミルクなどを与えます.溶かすときはひとくちで飲める量にします.
1回分のミルクにまぜると,全部飲まなかったりミルクぎらいになったりしますので,少量のミルクに溶かしてくすりを与え,それからおいしいミルクを与えます.
幼児
水ぐすりも粉ぐすりもなるべく他のものに溶かさないで,そのまま与える習慣をつけましょう.あとが楽になりますよ.くすりを嫌がるときには,本人が納得すれば何に混ぜてもかまいません.
☆牛乳,ヨーグルト,アイスクリームなどの乳製品に混ぜると苦味がやわらぎます.
☆スポーツドリンクやジュースに混ぜると,かえって苦味が強くなることがあります.
☆粉ぐすりを水に溶かし凍らせて与えてもよいでしょう.
☆冷たいもの,甘いものが,薬の味がごまかせます.
<いつ飲ませるのか?>
1日3回の飲み薬であれば,約8時間ごとに(例えば,朝8時,昼2時,夜8時)に服用して下さい.基本的には食事と関係なく服用して差し支えありません.
飲み忘れるといけないので,朝・昼・夕食時に服用してもかまいません.
1日3回の飲み薬を保育所等で服用させてもらえない場合には,朝出掛ける前,保育所から帰ってすぐ,就寝前に服用して下さい.
1日2回の飲み薬であれば,約12時間ごとに(例えば,朝8時,夜8時)に服用して下さい.
飲み忘れるといけないので,朝食時,就寝前に服用してもかまいません.
<食前それとも食後?>
授乳直前や食前に飲ませるようにして下さい.食後は満腹で飲まなかったり,食べたものといっしょに吐いてしまうことがあります.
<健康なこどもの体温>
正常の体温は,わきの下で測定した場合,乳児では36.3-37.4℃,幼児では36.5-37.4℃,児童・生徒では36.5-37.3℃です.こどもでは37.5℃未満の熱は「発熱」ではありません.
体温は1日中同じ温度ではありません.朝は低めで,夕方は0.2-0.3℃高めです.健康なお子さんでも夕方になれば37.3-37.4℃まで上がりますが,生理的範囲内で心配は不要です.
運動後や夕食後は体温が高くなります.赤ちゃんは厚着や暖房などの影響で,実際よりも高めに測定されてしまうことがあります.おかしいなと思ったら,しばらくしてもう一度測り直して下さい.
<平熱?熱がある?>
平熱がどのくらいかを知っておきましょう.元気なときに1日4回(朝,昼,夕方,寝る前),食事前の安静な状態で体温を測定して下さい.平熱より1℃以上高ければ,熱があると考えてよいでしょう.
<熱の測り方>
水銀体温計を,わきの下に,45℃の角度に,5分間以上,きちんとはさんで測定して下さい.肛門で測定した場合には,わきの下より0.5-1.0℃ほど高くなります.首にはさんで測定した場合には,部屋の温度の影響を受けることがあります.
<水銀体温計と電子体温計>
水銀体温計が一番正確です. 1分間ほどで測れる電子体温計はとても便利ですが,水銀体温計よりいくぶん高く(または低く)出ることがあります.耳式体温計は鼓膜にきちんと当たらないと実際よりも低い値が出てしまいます.
<熱を記録する>
「いつ」「何度あったか」は大切な情報です.熱型表に記録するか,時刻と体温をメモしておいて,次回受診時に教えてください.熱が一時的に高いからといって,心配する必要はありません.
熱がいつから,どの程度,どのくらいの期間続いているのか,熱のほかにどのような症状があるのか,が大切です.
<熱が出た!>
熱が高いと脳がやられる,なんてことをいいますが,40℃ぐらいの熱があったって脳がやられることはありませんので安心してください.「高熱で頭が馬鹿になる」というのは俗説です.
<熱さましは一時しのぎ>
熱さましは,熱によるつらさを軽くするためのくすりで,病気を治すくすりではありません.熱を下げることばかりに気をとられないようにしましょう.
<熱さましの使い方>
38.5℃以上を目安に解熱剤を使用して下さい.38.0℃でも熱でぐったりしていれば使用して差し支えありません.
39.0℃でも元気であれば無理に使用する必要はありません.38.5℃はあくまでも目安です. 5-6時間あけて使用して下さい.
<からだを冷やすのが一番です!!>
冷えたタオルで頭を冷やしてください.頭だけでなく,首すじ,両わき,股の付け根を冷やすのも効果的です.子どもが嫌がるときは無理に冷やす必要はありません.少し薄着にして熱が体にこもらないようにしましょう.
<坐薬?飲みぐすり?>
基本的にはどちらも同じですが,坐薬の方が飲みぐすりよりも効きが少し早いです.
吐くお子さんには坐薬を,下痢の時や坐薬が嫌いなお子さんには飲み薬を与えて下さい.当院ではお子さんの状態にあわせて,座薬と飲み薬を用意しています.
効き方には個人差があります.
当院では,原則として,アセトアミノフェン(商品名:カロナール,アンヒバなど)しか処方しません.アセトアミノフェンは最も安全な解熱剤です.
解熱剤といっても,いろいろあります.解熱剤は体温を下げる作用があるだけで,病気を治すものではありません.
しかし,子どもは高体温が持続すると体力を消耗してしまいます.炎天下でマラソンを延々と走らされているのと同じ状態です.
解熱剤で一時的に熱を下げてあげれば,食べたり飲んだりしてくれますし.体力の消耗を軽減させることで,病気からの回復を助けてくれます.
1.アセトアミノフェン(商品名:アンヒバ,アルピニ,カロナールなど)
安全性が最も高い解熱剤です.解熱作用は他の解熱剤に比べると弱いですが,体温が1℃低下して38℃前後まで下がれば,エネルギー需要はかなり減少しますので,体力消耗を防ぐには十分です.体温を37℃以下まで下げる必要はありません.
ほとんどの場合,アセトアミノフェンで十分な解熱効果が得られます.
#アセトアミノフェンは欧米でも小児に使用が認められています.2000年11月,日本小児科学会はインフルエンザの発熱にはアセトアミフェンを第1選択薬として用いるように勧告を出しました.
2.イブプロフェン(ユニプロン,ブルフェンなど)
アセトアミノフェンで解熱効果が全くない場合に使用されます.#イブプロフェンは欧米でも小児に使用が認められています.しかし,2001年6月,日本小児科学会はインフルエンザの発熱には非ステロイド系解熱剤の使用を控えるように勧告を出しました.インフルエンザの発熱には使用しない方がよいでしょう.
3.メフェナム酸(ポンタールなど)
解熱効果が強いため,過量投与により容易に低体温を引き起こします.動物実験ではミトコンドリア障害などが報告されているので,使用しない方がいいでしょう.
4.ジクロフェナク(ボルタレンなど)
解熱効果が強く,ショックを起こすことがあります.動物実験では血管修復作用を阻害することが報告されています.
2000年11月,厚生省はジクロフェナク投与により,インフルエンザ脳炎・脳症を悪化させる可能性があると発表しました.やむを得ない場合以外には使用しない方がいいでしょう.
#メフェナム酸やジクロフェナクは欧米では小児の解熱剤としては認められていません.
5.アスピリン,サリチル酸および類似物質
インフルエンザ,水痘罹患時にアスピリンを服用するとライ症候群という急性脳症を引き起こすことが,アメリカ合衆国で既に明らかにされています.
市販の成人用バファリン,一部の子供用風邪シロップ,医家用のバファリン,PL顆粒,幼児用PL顆粒などには,アスピリン,サリチル酸,および類似物質が含まれています.
#1999年11月,厚生省はPL顆粒,幼児用PL顆粒などをインフルエンザに投与することは避けるように勧告を出しました.これらの薬剤をいたずらに服用することは避けましょう.
解熱剤と一言でいっても,背景には様々な事情があります.
とくにインフルエンザの流行時には,いつもらったか分からない薬や市販薬の服用はやめましょう.
<高い熱がある時は入らない>
高い熱があるときは,お風呂はやめて安静にしましょう.
熱が下がったら,汗をさっと流して清潔にして下さい.
37.7-37.8℃の微熱程度なら,お風呂に入ってかまいません.
<熱がなくても,こんな時は入らない>
食欲がなく元気がない時,嘔吐や下痢をしてぐったりしている時にはお風呂はやめましょう.下痢だけならお風呂に入れて,お尻をよく洗って下さい.
<咳や鼻みずが出ている時は?>
咳や鼻みずが出ていても,食欲があって元気であれば,お風呂に入ってもかまいません.
<登園登校禁止の病気などの時は?>
水痘の時には,お風呂に入ってかまいません.皮膚をゴシゴシと強くこすらないで下さい.
流行性耳下腺炎の時には,熱がなければお風呂に入ってかまいません.
インフルエンザの時には,高熱が下がればお風呂に入ってかまいません.
麻疹,風疹,溶連菌感染症,突発性発疹の時には,熱が下がれば,発疹が残っていてもお風呂に入ってかまいません.
<お風呂に入らないと...>
熱もないのに,咳や鼻みずが続くだけで,何日もお風呂に入らないのは,不衛生です.皮膚に汚れがたまって,あせも,とびひ,湿疹,アトピー性皮膚炎の悪化の原因になります.
体調がよさそうなら,なるべくお風呂に入れましょう.
<採尿バッグの貼り方>
(1)陰部をきれいに拭いて,乾燥させます.
(2)採尿バッグは,股をしっかりと開いて貼ってください.
(3)バッグに尿がたまったら,指定の容器に移しかえてください.
<おしっこが出るまでの注意点>
●腹ばいにしたり,バッグを押さえつけるような抱っこは避けてください.
●ときどきバッグの一部がはがれていないか確認してください.
●水分を与えてもかまいません.尿が早く出ます.
<点鼻液>
アレルギ−性鼻炎や鼻閉の治療には点鼻液を用います.
<噴霧時の注意>
1.噴霧の前に鼻をかんで鼻汁をとります.
2.薬剤をよく振り混ぜます.
3.最初の噴霧を行う前に必ず予備噴霧をします.噴霧器を垂直に立てた状態で,数回噴霧します.
(噴霧回数は薬剤ごとに異なりますので,製品添付文書を読んで下さい.)
4.鼻腔内に噴霧器の先端を入れ、息を吸い込みながら噴霧します.
5.噴霧後は,薬剤を鼻の奥まで行き渡らせるため,頭を後ろに傾けた状態で数秒間鼻から静かに呼吸します.
6.使用後は噴霧器の先端をきれいにふき,必ずキャップをして下さい.