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これから1歳半までのあいだ,安心できる育児ガイド
<食べなくなる時期だから>
もう離乳は終わっている時期だ,牛乳ばかり,おかずを食べない,ごはんばかり,好き嫌いがひどい,体重の増え方が少ないとか,いろいろ心配になる時期です.
体格がいままでの赤ちゃん特有のポッチャリ型から,幼児期のほっそり型へ移行していく時の一時的な現象です.
この時期は歩き回ったり,走ったり,投げたり,活発に運動しているので,体重はあまり増えませんが,毎月体重を測って母子手帳に記入しておいて下さい.
食事は無理強いしないで,そのうち食べる時期がくる,とのんびりかまえましょう.
子どもがなかなか食べようとしないときは,機嫌をとって食べさせようとしないで,食べ物を片づけてしまいましょう.
食べない場合には,ジュースや甘いものを与えすぎていないか,空腹の時間帯にうまく食事をあげていないのでないか,とふり返ってみる必要があります.
<事故防止に最大の関心を>
つかまり立ちやひとり歩きをして動き回るようになります.何にでも興味を持って,手で物をつかんだり,投げたり,口に入れたりします.目が離せない時期です.事故には十分気を付けましょう.
●乳母車(最多です)・階段(次に多い)・縁側・玄関から転落する.
●タバコの吸い殻(2cm食べると中毒を起こす)・灰皿にたまったタバコ汁(これが最も危険)・ナフタリン・家族の薬・化粧品・洗剤・灯油などを誤って食べたり,飲み込む.
●つかまって立って,テーブルの上の物をひっくり返したり,熱い湯でやけどをする.
●ストーブ・アイロン・やかんなどに触ってやけどをする.
いったん事故が起これば,治療のために費用や時間を浪費しなければならず,後遺症が残る心配もあります.
乳幼児期の家庭内の事故は全て親の責任です.
○マイカーにはチャイルドシートをつけましょう.
子供用シートベルトをしていないと,衝突された瞬間にお子さんはフロントガラスを破って道路のむこうに投げ出されてしまいます.
さもなければ,お子さん自身が凶器になって,お父さん,お母さんの首の骨を折ってしまいます.
○抱きかかえているだけでは,衝突時にお子さんを守ることは絶対に出来ません.
○危険な物は1メートル以上の高いところに置くか,引き出しや戸棚にしまいましょう.
○容器には必ず蓋をして,赤ちゃんが勝手に取り出せないようにしましょう.
○たばこや灰皿は子どもの手の届かないところに置きましょう.お子さんが生まれたのを機会に,禁煙しましょう.最低限,家庭内での喫煙はやめましょう.
○のどに詰まりそうな硬貨やボタンなどはきちんとしまっておきましょう.
○階段の上がり口,下り口には柵を設けましょう.
○浴槽から水やお湯を抜きましょう.洗濯のために残り湯をとっておくことは危険です.赤ちゃんは洗面器程度の浅い水でも溺死します.
○やけどの原因の第1位は魔法瓶のお湯です.魔法瓶を使わないのが,お子さんにやけどをさせない最善の方法です.
ハイハイが始まる前には,大人の飲む分のお湯はその都度沸かして,残ったお湯は捨ててしまう習慣を家族みんなでつけましょう
(ガス代,電気代がもったいないなどといっていると,孫にやけどをさせますヨ!!)
(どうしても必要な赤ちゃんのミルク用のお湯は絶対手の届かない所に置きましょう).
夏は冷たい麦茶を魔法瓶に入れておきましょう.
○万一に備えて,中毒の電話相談の番号(つくば中毒029-852-9999)を台所の冷蔵庫の扉など見やすいところにはっておきましょう.
<新しい事故のタネ>
●ピーナッツ,ポップコーン,豆,棒状のにんじんやセロリ,レーズン,チューインガムはこの時期には与えないでください!!気道に詰まって窒息する危険があります.
●とくに豆類はそのままの形では,3歳までは絶対与えないで下さい.
間違って気管支に引っかかると(結構よくあります)大変です.肺炎を繰り返してやっかいなことになります.
最終的には気管支鏡で取り出すのですが,ものすごく難しい手技です.取り出せない場合には肺の一部を切り取らなければならないこともあります.
●熱いレンジに子どもを近づけないこと,鍋の柄はレンジの向こう側に置きましょう.食事の支度をしているあいだ,熱い液体は子どもの手の届かないところに置いてやけどを防止しましょう.
●コンセントにさわって感電しないように注意しましょう.
<ことば・こころ・能力を育てよう>
言葉の発達を促すために,身のまわりの物の名前を言ってあげたり,体の部分を指で示しながら名前を言いましょう.
食事のとき,おむつを替えるとき,入浴や着替えのとき,外出したときなど,常に子どもに話しかけましょう.
絵本は1ページに物と名前が1つずつ書いてあるのがよいでしょう.本を読んで聞かせたり,歌を歌ってあげて,子どもが見たり行動したことについて話してあげましょう.
子どもの質問には耳を傾け,忙しいときでも嫌な顔をせず,意味のわからないことを尋ねてみても,うれしそうな顔で答えてあげるといいですね.子どもが正しい行動をしたときはほめましょう.
新しい能力を身につけたときは,親が感心していることを表現してあげましょう.
危険なことをした時には,言葉によって禁止の意志を伝えた後に,子どもをつかまえて,触ってはいけないと言っておいた物を子どもから取り上げます.
危険であることを教えるために,子どもの体をかかえてその場から離れましょう.
おもちゃを与えるとき,どういうふうに遊ぶかをみせてあげてください.ままごとなどはどんどんさせましょう.
追いかけっこ,踊り,水遊び,ボール投げ,ボールけりなど,親の目の届くところでいろいろな運動をさせましょう.ひとりっ子とか,兄姉の年齢が離れているときは,近所の同じ年頃の子どもと遊ばせましょう.
<予防接種は済んでいますか?>
予防接種法により,麻疹風疹・3種混合(または2種混合)・日本脳炎ワクチンおよびBCGは個別接種をすることになっています.
麻疹風疹ワクチンは1歳,3種混合(または2種混合)ワクチンは生後3カ月,日本脳炎ワクチンは3歳,BCGは生後3カ月になったら早めに接種を受けましょう.
3種混合ワクチン1期1,2,3回目,BCGの接種は既に終了していますね?
ポリオワクチン1,2回目 の接種は済みましたか?
未接種のものがある場合には早めに接種を済ませましょう.
健康上等の理由により生後3カ月以上6カ月未満の間に接種を受けられなかった場合には,生後6カ月以上1歳未満で接種を受けることができます.公費負担の対象になるかどうかは市町村により異なります.
1歳を過ぎた場合には任意接種扱いになり,BCG接種前のツベルクリン反応が必要になります.
ポリオワクチンは集団接種です.ポリオワクチンは生後3カ月になれば接種を受けられます.1回目は早めに受けた方がよいですが,2回目は多少遅くてもかまいません.
他のワクチン接種とぶつかる場合には,2回目のポリオワクチンは後回しにして差し支えありません.
<1歳からの予防接種>
1歳になったら直ぐに麻疹風疹ワクチンの接種を受けましょう.以下のワクチンは任意接種ですが,是非受けてください.
(1)水痘ワクチン
1歳を過ぎれば接種を受けられます.1歳になったら直ぐに麻疹風疹ワクチンを受け,その4週間後に水痘ワクチンの接種を受けましょう.
水痘ワクチンの抗体獲得率は70-80%程度ですが,接種を受けていればたとえ発症しても数個の水疱の出現のみで治癒します.
また,ワクチン接種をした場合には,自然感染に比べて,成人期以後の帯状庖疹の発症率が低減します.
(2)おたふくかぜワクチン
1歳を過ぎれば接種を受けられます.通常は水痘ワクチンの4週間後に接種を受けます.おたふくかぜは無菌性髄膜炎や難聴など合併症の多い病気です.
(3)インフルエンザワクチン
毎年10-11月に2回接種を受けましょう.インフルエンザは脳炎,肺炎,熱性けいれんなど合併症が多い病気です.
インフルエンザワクチンの接種年齢には下限はありません.インフルエンザ流行期の1-2月に生後6-7カ月を過ぎるお子さんは接種を受けた方がいいでしょう.