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アトピー性皮膚炎をあっという間に治すことは不可能です.辛抱強く上手に付き合うことで,少しでも皮膚を正常に近付けて,かゆみを減らしましょう.
外用剤,内服薬などの薬物療法だけでなく,環境整備,スキンケア,掻爬防止も重要です.
(1)外用剤
炎症を抑えるためにステロイド軟膏,乾燥を防ぐために保湿剤を上手につかいましょう.
(2)内服薬
かゆみを抑える働きのある第1世代抗ヒスタミン薬(テルギンG,アタラックスPなど),第2世代抗ヒスタミン薬(セルテクト,ザジテン,ケトテン,ニポラジン,メキタミンなど)が有効です.また,抗ヒスタミン作用のない抗アレルギー薬(インタール,リザベン,アイピーディ)を処方することもあります.
内服薬を服用することで,かゆみを減らし,掻く回数を減らすことで皮膚の荒れを防ぎます.さらに,体内や皮膚でのアレルギー反応を抑制することができます.
漢方薬も付加的治療として効果があります.十味敗毒湯,消風散,柴胡清肝湯,補中益気湯などが有効です.体力,体質,炎症の程度により使い分けます,アレルギー性鼻炎を合併している場合には小青竜湯,気管支喘息を合併している場合には柴朴湯などを処方することもあります.
(3)環境整備
アトピー性皮膚炎はアレルギー反応により起こります.身のまわりのアレルギーを引き起こす物質(アレルゲンといいます)を減らすことで,症状を軽くすることができます.家の中のハウスダスト,ダニ,カビなどを減らす努力をしましょう.
(4)スキンケア
皮膚は外界からのさまざまな刺激によって,とかく荒れがちです.皮膚の汚れを落とし,強い刺激を避け,保湿剤をまめ塗りましょう.
保湿剤は皮膚症状がよくなっても塗り続けましょう.保湿剤を塗らないとすぐに皮膚が荒れてしまいます.皮膚の細菌感染はアトピー性皮膚炎を悪化させます.十分に注意しましょう.
(5)掻爬防止
爪をまめに切る,衣服は綿にする,掻爬防止手袋(ミトン)を使用する,皮膚にあたる頭髪は切るか束ねる,などの方法があります.
<自己流,よけいなお世話は失敗のもと!! >
よくなったので塗るのをやめた,悪くなったので市販のくすりを使った,毎日くすりを使うのがよくないと思って減らした,など自分の判断で治療を変えるのは失敗のもとです.
また,親切な?人が,あれがいい,これがいいと教えてくれると,ついフラッとなりがちですが,効果はありません!アトピービジネスにはくれぐれもはまらないように気をつけて下さい.
文春新書,「アトピービジネス」(竹原和彦著)をお読み下さい.