当院では,「鼻アレルギー診療ガイドライン2009年版」に準じてスギ花粉症の治療を行っています.近年は症状発現前の「初期治療」の重要性が指摘されています.一般的に,スギ花粉飛散開始の2週間前から服薬を開始します.新潟県では2月中旬には服薬を開始した方がよさそうです.主な治療薬は以下の通りです.
(内服薬)
1.第2世代抗ヒスタミン薬:鼻汁,くしゃみに効きます.効果,投与回数,副作用(眠気,口渇)などに違いがあります.効果や副作用にはかなりの個人差があります.
(1)ジルテック:強さ(強-中),眠気(多少),服用(1-2回/日)
(2)ニポラジン,メキタミン:強さ(中-弱),眠気(少-なし),服用(2回/日)
(3)ザジテン,ケトテン,ジキリオン:強さ(強-中),眠気(多少),服用(2回/日)
(4)セルテクト,オキサトミド:強さ(中-弱),眠気(多少),服用(2回/日)
(5)アレグラ:強さ(弱),眠気(なし),服用(2回/日)
(6)クラリチン:強さ(中-弱),眠気(なし),服用(1回/日)
(7)アレジオン:強さ(中-弱),眠気(なし),服用(1回/日)
2.抗ロイコトリエン薬:鼻閉に効きます.
(1)オノン:服用(2回/日)
(2)シングレア,キプレス:服用(1回/日)
3.経口ステロイド薬:鼻閉が強い重症・最重症例に治療開始4-7日以内に限って使用します.
(点鼻薬)
1.鼻噴霧用ステロイド薬(フルナーゼ,リノコート):鼻の炎症を抑える作用があります.
2.交感神経刺激薬(トーク):鼻閉に即効性があります.鼻閉が強い重症・最重症例に治療開始7-10日以内に限って使用します.
(点眼薬)
1.遊離抑制薬(インタール):痒みを引き起こすヒスタミンなどの化学伝達物質の放出を抑えます.
2.第2世代抗ヒスタミン薬(リボスチン):涙目,眼のかゆみを抑える作用があります.
3.副腎皮質ホルモン(フルメトロン):重症・最重症例に数日に限って使用します.
(漢方製剤)
ガイドラインには葛根湯,柴朴湯,小柴胡湯,小青竜湯が記載されています.この他,麻黄附子細辛湯,辛夷清肺湯,苓甘姜味辛夏仁湯を用いる場合があります.
私自身,ハウスダスト・ダニに対する通年性アレルギー性鼻炎に加え,春のスギ・ヒノキ,夏のイネ科植物,秋のキク科雑草の花粉症患者です.一年中,第2世代抗ヒスタミン薬と抗ロイコトリエン薬を服用しています.スギ花粉症の時期が最もつらく,鼻噴霧用ステロイド薬や第2世代抗ヒスタミン点眼薬を併用します.自分自身の辛い経験をもとに診療しています.花粉症患者さんの気持ちがよく分かります.小児だけでなく成人の方も是非御相談ください.
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