主張
(長岡市会議員第一期目の公約等)
 1.地盤・看板・カバンへの挑戦  
   選挙に当選するためには、地盤(集票組織)・看板(知名度)・カバン(お金)が必要だといわれています。逆に言うとこの3要素がなければ議員になれないということです。これでは議会が硬直化し、政治に活力が生まれません。この政治風土は、是正してゆかなければなりません。


 2.長岡市で循環型社会の実現を目指そう  
   ダイオキシンや環境ホルモンといった化学物質汚染をはじめとして、人間の生存基盤を脅かす環境問題の解決のため循環型地域社会の実現を目指します。

  循環型地域社会
 例えば、ホテルででた残飯を処理して肥料を作り農家に提供する、その肥料を使って作られた作物をホテルが買い取る。というように、ある会社や地域からでた廃棄物(ゴミ)をなんらかの資源として活用し、長岡市全体として環境を悪化させる排水・廃棄・廃棄物を減らすこと。


 3.長岡市の借金を減らそう  
   一般会計での借金が約740億円あります。これは子供からお年寄りまで含めて、市民一人当たり約39万円の借金。特別会計等の借金をプラスすれば合計で約1500億円の借金です。野放しにしておくと将来になって必要な事業の実現が困難になるかもしれません。そのため予算のリストラ(再構築)を行う必要があります。

  予算のリストラ
 借金を減らすには収入のアップと支出のダウンが必要です。景気対策として多額の税金が使われてきましたが、従来型の予算配分では効果はありません。例えば福祉システムや育児システムを充実させ、介護や育児の負担を軽減させることによって生活のゆとりを創出し、パートや趣味に時間を使ってもらい、お金を循環させ、税収をアップする、といったような視点が大切です。もちろん支出は削減しなければなりません。




 地元新聞に載った記事「市議が語る」の原稿 2002.8.21
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 米百俵精神で長岡から日本を変える 
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  私は、環境問題・財政問題・政治風土の改革を公約の3本柱として当選させて頂きました。年間72万円の市政調査費を、これらの分野の調査研究に重点的に使わせて頂いております。
環境問題の調査において、非常に深刻な地球環境とは裏腹に、政治家・行政・市民の認識が低いことが分かりました。国連環境計画や日本政府の環境白書において、「環境悪化を止めるのは手遅れ」とか「現在の地球環境は持続不可能」と報告されています。詳しい説明は省きますが、人類の生存が危機に直面することが予測されているのです。国立環境研究所の調査では、環境問題について詳しい知識を有する人の割合が、環境先進国であるドイツ人は40%、日本人は10%で、実に4倍の差があります。ですから日本政府の対応も鈍い。政府が対応できなければ、地方自治体が対応する必要があるでしょう。近年、地方自治体の変革が国に波及するパターンができつつあります。情報公開の広がりは理解しやすい事例でしょうし、産廃税も自治体の導入をきっかけにして国の検討が始まりました。その他、政策評価システムやディーゼル車の規制も、地方の先進的な取り組みに国が追随したパターンです。長岡市が環境問題に先進的に取り組めば、国を動かすことも可能と考えます。具体的には地域循環型社会の構築に尽きると思います。循環型社会というと、環境に悪いものをなるべく出さないといった、環境面だけを考えた社会と思われがちですが、「人・モノ・金」も地域内で程よく循環させる事によって、地域住民の「そこそこの生活」が確保できます。「衣・食・住」に関わる事から公共事業まで、ある程度を地元で調達する仕組み作りが必要です。そして、その為には「繁栄よりも継続(持続)」への価値の転換が求められます。反グローバル経済といったところでしょうか。更に、この価値転換がなされると、おのずから財政問題も解決します。
今日の財政・環境問題は次世代に多大な(取り返しのつかない)負担を残す事になりそうです。インディアンは物事を決める際に、7世代後の子孫にとってプラスかマイナスかを考えるそうですが、米百俵精神との共通性を感じます。我々も見習うべきところがあるのではないでしょうか。ただ、この種の議論で注意が必要なのはバランスの問題です。長期的便益だけを考えてもうまくいきませんし、短期的便益の追求のみでもいけません。しかし、これまでの社会は短期的便益の追及に重点が置かれていたと考えますので、今後は長期的便益の追及に移行してゆく必要があるでしょう。
さて、価値の転換は政治風土の改革にもつながります。政治風土とは「政・官・財」や「議員・行政・市民」と表現される各々のパートの係り方です。例えば、有権者に価値の転換が起こったとすると、投票行動が変わり、選ばれる政治家の意識が変わります。市への要求も変わってくる筈なので、市職員も変化する、といった具合にどのパートが転換しても全体へ波及します。そして、最初の転換は、情報発信によって事実の共通認識が広がることで始まると思います。質の高い情報発信には情報収集が欠かせませんので、今後とも励んでいきたいと思います。
20世紀から21世紀への変わり目に使われたキーワードに「モノの豊かさの時代から、心の豊かさの時代へ」「競争から共生へ」がありました。これらの価値に基づいた「まちづくり」に向けて活動して参ります。

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