せきたか通信 No.3(3/4)

その4 長岡の財政
紙幣イラスト▽平成13年度の長岡市財政(667億円の財政規模)を一般家庭にたとえてみました(全国世帯の平均年収が690万円なので長岡市の収入合計をこれにたとえます)。

.......... 自ら稼いだ収入(市税等) 461万円
国・県からの仕送り(交付税等) 229万円

収入合計 690万円
.
一般支出 645万円
借金返済 88万円

支出合計 733万円
.
今年の借金(収入合計 − 支出合計) ▲43万円
借金残高 801万円



▽では、仕送りを頂いている国の財政(平成13年度で82兆円の財政規模)も同じようにたとえてみます。

.......... 年収 690万円
.
一般支出 618万円
県・市町村への仕送り(交付税) 214万円
借金返済 218万円

支出合計 1,050万円
.
今年の借金(年収 − 支出合計) ▲360万円
借金残高 4,937万円

国家財政の悪化は一目瞭然です。今後、長岡市への仕送り(229万円)にも影響が出て来るはずです。


その5 市政調査費
▽長岡の市会議員は年間64万8千円(今年度から72万円)の市政調査費を使えます。私の平成12年度の執行状況をお知らせします。11年度は20万円余りましたが、逆に12年度は不足しました。

.......... 〔主な支出〕
・旅費 約47万円
・書籍費 約13万円
.
〔出張回数〕 19回
・視察3回(高知県・愛媛県・板橋区・(財)生産性本部)…ISO14001・環境問題・行政経営品質評価の視察
・講演会・研究会への参加16回(東京都・新潟県内・青森県)…主に環境問題・まちづくり・行財政改革といったテーマの講演会・研究会


その6 質問コーナー

最近尋ねられる質問です。

Q.箸を持ち歩いているのはなぜ?
 車イラスト私はカバンの中に箸を入れておき、外食する時に割り箸を使わないようにしています(長岡でも何人かの方がそうしています)。周囲からは奇異な目で見られますが、大量消費・大量廃棄の生活様式が浸透している社会なのでそう見えるのでしょう。
 実は、割り箸を国内の間伐材で作っていたのは20年前までです。今では割り箸の95%が輸入で、そのためだけに外国の自然林の伐採が行われています。日本は割り箸以外でも紙や建材として大量の木材を輸入しており、世界第一位の木材輸入国です。国連機関の報告によると、このペースで森林伐採が進めば50年で世界の森がなくなるそうです。
 現在、外食しようとすると必ずと言っていいほど割り箸を使いますが、考えてみると20年前はこんなに割り箸を使っていなかった(塗り箸だった)ような気がしませんか? 「もったいない文化」はどこにいってしまったのでしょう?
 たかが割り箸、されど割り箸。出来る事からやっていきたいと思います。
 その他にも、車の使用を減らす、使用する時でもアイドリングストップを徹底する、少量の買い物の場合はレジ袋を断る、などなどを心掛けています。


Q.いまだに会派に入らないのはなぜ?
会派(市政に対して同じ考えを持った議員のグループ)に入らないこと決めているわけではありませんが、同じ方向性の会派がないので一人でいます。
また、会派中心の議会運営(過去の「せきたか通信」をご覧下さい)にも疑問を感じています。


Q.環境問題って長岡だけで取り組んでも意味がないのでは?
 確かに直接的な効果はあまりありません。しかし間接的効果は大きいと考えています。
 環境問題が解決の方向に向かわない理由の一つは、大勢の人達が「環境問題を解決しようとすると、今の生活に多大な影響がでて困ってしまう」と感じていることです。そこで「長岡で環境に優しい都市を作った結果、少し不便になりましたが非常に住みよい都市になりました」という先進事例を作る事ができれば、他都市が視察に来て追随してゆくのです。そして、環境に優しい都市が次々と生まれてきます。この効果が大きいのです。
 環境に優しい都市は「もっと便利に・もっと快適に・もっと物やお金を豊かに」の観点だけでは作れません。細かい説明は省きますが、必然的に人にも優しい(女性にも男性にも、お年よりにも子供にも、障害者にも健常者にも)都市ができます。人に優しい都市は文化的にも発展するでしょうし、活気も溢れてきます。「長岡が好き」という人が増えてきます。その結果「少し不便でも住みよい都市」ができ、広がってゆくのです。
 そして、この価値の転換がまさに「米百俵精神」であり、全国へ向けての「米百俵精神の発信」となるのです。